日本サイエンスコミュニケーション協会は2012年1月に設立され、2021年には10年目を迎えます。これからの10年に向けて、会員のみなさまの活動の活性化をはかるためのひとつの方策としてJASC認定サイエンスコミュニケーター資格を創設することにいたしました。
認定にあたっては座学などで学習(習得)されてきたたことと、サイエンスコミュニケーションを一から企画できることを重視して理事会で評価したいと考えています。ことに、場づくり、資金集め、人材のネットワークづくりのご経験を評価いたします。詳細は以下をご覧ください。どうぞ、ふるってご応募ください。
1.趣旨
日本サイエンスコミュニケーション協会の使命は、サイエンスコミュニケーションを促進することにより、社会全体のサイエンスリテラシーを高め、 人々が科学技術をめぐる問題に主体的に関与していける社会の実現に貢献することです。そのためにはサイエンスコミュニケーションの共有と関係者のネットワーク形成が重要です。全国各地でサイエンスコミュニケーションを担う皆さんの活動を奨励、支援し、促進することを目的に、このたび、サイエンスコミュニケーターの資格認定制度を開始することになりました。
サイエンスコミュニケーターの活動には多様な形態があり得ますが、本協会が認定する要件は、サイエンスコミュニケーションの理念を理解し、自らサイエンスコミュニケーション活動の企画実施の実績があることとします。そのため、「サイエンスコミュニケーション講座の修了」「実践の状況」「実績の状況」をもとに資格認定をします。
2.サイエンスコミュニケーションの資格認定
・申請者のサイエンスコミュニケーションの理解と実践活動を評価し、「日本サイエンスコミュニケーション協会認定サイエンスコミュニケーター」(通称:JASC認定サイエンスコミュニケーター)と認定します。
・本資格審査は、日本サイエンスコミュニケーション協会の会員であり、講座受講および実践活動の両分野における実績を審査の対象とします。
・審査の対象となる講座とは、JASC主催のサイエンスコミュニケーション講座ないしリスクコミュニケーション講座のほか、JASCが認める講座の修了を指します。JASC主催のサイエンスコミュニケーション実践講座のほか、国立科学博物館、静岡科学館る・く・るなど、JASCが認めるサイエンスコミュニケーション講座などです。
・実践とは、サイエンスコミュニケーション活動として評価できるサイエンスカフェ、実験教室、展示制作、サイエンスショー、サイエンスライティング等を主体的に企画・運営した実績が少なくとも2回以上あることを指します。
・実績として、JASC協会誌への投稿、年会における発表(口頭・ポスター)を評価します。さらにJASCが認める他の学会誌・協会誌への投稿も審査対象に加えることができます。
・資格の名前 「日本サイエンスコミュニケーション協会認定サイエンスコミュニケーター」(通称:JASC認定サイエンスコミュニケーター)
・申請料 3,000円(一般会員)。正会員は無料。
・登録料 3,000円
・認定者には認定カードを授与します。
会場:三鷹ネットワーク大学
定員:10名(遠隔授業は検討中です)
・審査にあたっては、サイエンスコミュニケーター認定審査委員会を設置し、審査します。
3.資格認定の基本的な考え
日本サイエンスコミュニケーション協会が考えるサイエンスコミュニケーターに必要な資質と資格要件として、以下の4つの能力を身につけているかどうかを認定の判断基準として資格を認定します。
<固有の専門性>
自然科学の分野に限らず専門分野に関して研究した経験と実績があり、専門性を有していることなどを申請書の「実績」内容から判断します。また、JASC主催のサイエンスコミュニケーション実践講座などで補足、習得することで判断します。
(講座内容例)
研究論(研究者による研究分野の講義など)など
<コミュニケーション能力>
サイエンスコミュニケーションの基本的な考え方を理解をした上で、一般の人を対象に科学への興味関心の喚起、対話の促進、専門家を交えた意見交換等ができることをJASC主催のサイエンスコミュニケーション実践講座などの修了で判断します。
(講座内容例)
サイエンスコミュニケーションの本質とその理解
文脈に応じた多様性のあるサイエンスコミュニケーションの展開
(大学、博物館、研究所、企業、学校などにおけるサイエンスコミュニケーション)
科学教育理論とサイエンスコミュニケーション(受け手と送り手の教育理論など)
<マネージメント(コーディネーション)能力、企画力>
研究所、博物館、大学、地域、メディアなどにおけるサイエンスコミュニケーション環境について理解し、専門家と一般の人々をつなぎ、講座やイベントを企画することができること及びJASC主催のサイエンスコミュニケーション実践講座などの修了で判断します。
(講座内容例)
・サイエンスコミュニケーション環境の理解と創出
・ワークショップのデザイン、イベントの企画、実施
・プロジェクトマネージメント(企画書の作成、外部資金獲得)
・リスクマネージメント
<実践力>
それぞれの社会の中でサイエンスコミュニケーション活動を実装することができることなどを申請書の「実践」内容から認定します。
4.今後のスケジュール
・2019年度サイエンスコミュニケーション認定資格申請期間
2020年1月27日~2020年2月28日
・結果の公表
2020年6月末 認定公表(予定)
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