内容 | 「なぜ? どうして?」この問いかけから研究は始まります。科学者は今まで解かれていなかった問いに仮説を立て、実験や観察を通じて検証を行います。問い・仮説・検証は科学研究のプロセスです。今回のカフェのゲストの大木淳之さん(北海道大学 大学院水産科学研究院 准教授)は、海のしくみを物質の観点から分析する海洋化学を専門にしています。中でも、大木さんが注目する物質は、ヨウ素を含んだ有機ガスです。北大水産学部のおしょろ丸・うしお丸で噴火湾の海水を調べると、有機ガスの濃度が季節ごとに増減することが明らかになりました。なぜ季節によって濃度に変化がみられるのだろうか? 海のヨウ素はどこから来てどこへ行くのか? 大木さんはこれらの問いに独自の仮説を設定し、自ら海洋観測に赴き、大気、海水そして海底の堆積物の調査を行うことで検証を進めています。このカフェでは、大木さんの研究テーマである、ヨウ素の地球化学的な物質循環の内容を紹介しながら、科学に興味をもつ高校生に、科学者の研究に向き合う姿勢を伝えたいと思います。 |